鵞足炎
鵞足とは、縫工筋、薄筋、半腱様筋の3つで構成される脛骨付着部(浅鵞足)の呼称です。
鵞足炎とはこの部位に炎症が起こり、痛みや腫脹が出現してしまう疾患です。
原因
なぜ、鵞足炎が引き起こされるのか?という原因は、すべてが解明できているわけではありません。
現状は、使いすぎ障害の一種だろうと考えられています。
鵞足炎が起こるメカニズムを解説しましょう。
鵞足と内側側副靭帯の間に、クッションの役割を持つ「鵞足滑液包」という組織があります。
骨膜に包まれた袋の中に滑液が内包されており、腱と骨の接触の衝撃を和らげてくれています。
正常に働いてくれている間はとても役立つ機能ですが、
・ コンクリートなど硬い床部でジャンプなどの衝撃を受ける等の過剰な刺激を連続して受ける
・ 問題があるフォームでのスポーツ練習などで、連続して強い刺激を受ける(サッカー等)
このような < 閾値を超える刺激 > を受けることにより、この部分に炎症が引き起こされることがあります。
本来、炎症の原因である炎症性物質(セロトニン等)は、その部位に外傷をおっていることを中枢神経系に知らせ、治癒のための生理活動を促す働きを担っています。
ここからが鵞足炎の特徴ともいえる部分なのですが、
骨膜でできた袋状の組織である鵞足滑液包は包という名の通り < 閉鎖されている > という環境下にあります。
つまり、包状になっていない部分と比較すると、どうしても内部の代謝が遅くなっている部分です。
鵞足滑液包内部で産生された炎症性物質は、正常に代謝されて行かないまま次々と蓄積され、異常な値へと到達してしまうことがままあるのです。
炎症物質は体内において必要な物質ではあるものの、異常な値に達すれば、神経を刺激し、強い疼痛を引き起こしたり、外傷をおっていない健康な部位に誤った影響をあたえ、不必要な部位にまで過剰なセロトニンを産生させてしまうという性質を持っています。
俗にいう「炎症が広がる」状態で、これはどのような炎症にも起こりうる病態ではありますが、特に閉鎖環境下では上記のような理由にて起こり易いという事なのです。
一度広がり始めた炎症は、その性質故、実は元通りに抑えることはそれほど簡単なことではありません。
鵞足炎が他の部位の炎症よりもより厄介だという扱いを受けているのは、このようなメカニズムによる「痛みの強さ(炎症性物質が異常値になりやすい)」と、「治りにくさ(代謝が悪い包状部位)」故だと言えるでしょう。
鵞足炎が起こってしまったら?
整形外科領域の疾患ではありますが、投薬や外科手術による治療での予後は良いとは言えないのが実情です。
理由としては膝部・鵞足周辺部の構造は非常に複雑で、西洋医学的アプローチで健常状態に近づけていく為のプロセスも同様に複雑なものになるからです。
よって、東洋医学的アプローチを選択する方も多数いらっしゃいます。
鵞足部に痛みを感じたらまずは鵞足炎を疑い、できるだけ早く整形外科を受診し、検査・診断を受けましょう。
その上で、鍼灸治療などの東洋医学アプローチを選択肢の一つに入れて頂くことは、是非お勧めいたします。
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